人間の心理は自分が思っている以上に無意識の事柄に影響を受けるようにできている。 心理学では人間が意識できている部分は2割程度の氷山の一角のようなもので、 残りの八割の潜在意識は見えない心の海の奥底にあるとされている。 つまり、人間の快や不快の感情は自分の知らない環境要因によって左右されている事が多い。 だから、ムードや雰囲気、機嫌がいい時にデートに誘われたり愛の告白をされると、 勢いに押されてオーケー、承諾されやすい。逆にムードが悪い場所、機嫌が悪い時に 話しかけたりメールでアプローチしても、手ごたえが悪く、誘いは拒否されやすい。 どんなにイケメンや美人、可愛い子を相手にしても、ムードが無ければ人形と一緒にいるような 気分になって白けてしまうこと間違いなしです。 男と女の恋愛は、ムードが大切です。できるだけお互いの親密度が高まるようなムード作りを心得ておきたいものです。
・できるだけ暗い空間で二人きりになる
対人心理学での実験で有名なものがある。
男女数人を同じ部屋に、ただ座らせて1時間ほどそのままの状態にしておくだけという単純なもの。
しかしこの実験のミソは明るさにある。一方のグループは明るい部屋、もう一方は薄暗い部屋に待機させる。
すると行動に明らかな違いが表れた。明るいグループは男女がバラバラでお互いに距離を保ちながら会話もあまりしない。
暗い部屋に入った班は、時間が経つと男女が会話をはじめ、さらに肩を寄せ合わせて密着しだすペアまで出てくる。
人は暗い場所にいると、普段できないような恥ずかしい事、心理の奥底にある欲求が表に出てきやすくなるのです。
このように光がある眩しい場所よりも、薄暗い闇の方が恋愛においてはムードが高まる。
だから、カラオケボックスや映画館、夕方から夜にかけての飲み会やデートなどは、男女の仲を親密にする雰囲気を
自然と演出できる方法というわけです。
・沈黙、無言の時間が胸を高鳴らせる
デートをしていると、「常に会話をしなければならない」「会話ネタを考えないと」なんて悩んでいる人がいます。
確かにそれも大切な事ではありますが、時には会話が無い時間、ある程度お喋りをして、お互いに満足すると口数が減って
きて、次の段階に移行しようという気分になってきます。男と女が一緒に遊ぶとなれば、
やはり手を繋いだりボディタッチをしたりして密着度を高めたいと思うのは自然な事。
お喋りばかりをしているとどこか友達関係のようで、心理的な壁を感じますが、お互い一緒にいて
黙ったままでも気分が悪くならない、居心地が良いと感じるのはムードや雰囲気が良い証拠です。
今まで能弁だった男性途端に黙って、女性が質問したら、「ちょっと休憩しようか」なんてセリフが出てくるものです。
男女が深い仲になるのは話をしている時よりも、沈黙して目と目が合い見つめ合っている時、アイコンタクトを送っているタイミングだと覚えておきましょう。
・しぐさや態度、ボディタッチによる雰囲気作り
人間は知らず知らずのうちに目に入ってくる情報によって気分が左右する事がある。
サブリミナル効果というものが有名だが、自分では認知できていない映像でも、脳がそれを取り入れてしまうという状況です。
テレビのコマの中に見えない一瞬だけコーラの瓶の映像を入れると、コーラが飲みたくなるという。それと似たようなものです。
視線や体の方向をできるだけ相手に向け、目を見つめているだけでもムードは高まります。
他にも好きな人の前で貧乏ゆすりをしたり足をぶらぶらさせるのも雰囲気は高まります。
貧乏ゆすりや足をふらつかせるのははイライラしていたり退屈しているサインですが、
好きな人の前では、相手から何かアクションを起こして欲しいという脈ありのサインでもあります。
また、人はボディタッチをされると、自然と好意的に感じてしまうものです。それが異性であれば
余程嫌いな相手でもなければ、大抵は嬉しいはず。自分の行動がムードや雰囲気を作り出す秘訣でもあるのです。