恋愛、対人心理学などではもはや誰でも知っているパーソナルスペース。
人は心理的に自分の所有している個人的空間があります。言い方を変えれば人間の縄張り意識のようなもので、
自分が支配していたい、統制していたい邪魔されたくない空間です。
その領域の中に誰か他人が侵入してくると、緊張感や警戒心が出てくる。
例えば、エレベーターに乗っている時、止まった階から入ってきた人と自分との距離がやけに近いと
性格にもよるが嫌悪感や拒否感「少し距離を置きたいな」という気持ちが出てくる。
一般的に内向的、消極的で受け身な人はパーソナルスペースの半径が
広く、外交的、積極的な人はパーソナルスペースの半径が小さい。だから、
このような性格タイプの二人が同じ場所にいると、意識のギャップや食い違いが生まれやすい。
また、パーソナルスペースは自分が所有している物にも及びます。例えば自分の部屋や机を勝手に掃除した親に
対して異常なまでの反抗的態度を示したり、自分の持ち物、カバンや筆記用具などを見ず知らずの他人に触られると
なんだか気持ち悪いと感じる。しかし、それが信頼している友達や親友、彼氏や彼女などの恋人であれば
許される。これはパーソナルスペースが自分の所有物にまで及んでいる証と言えるでしょう。
・男と女のパーソナルスペースの違い
パーソナルスペースにはある程度の形が決まっていて、男性は卵型で、前後にパーソナルスペースが伸びている楕円形。
女性は自分を中心に円を描くようにパーソナルスペースが広がっている丸い形です。また、これとは別に人は背後、自分の後ろに
対する警戒心が強くできています。心理学を勉強していない人の多くは無意識のうちに後ろから音がしただけで
違和感を感じて振り返ったりして目で確認します。逆に言えば、後ろをガードしてくれる恋人がいたら非常に心強いわけです。
女性にアンケートを取ると人気なのが、彼氏、男性に後ろからギュッと抱きしめられるというもの。
この心理には攻撃を防げない背後が守られている安心感から包容力を感じているわけです。
同性同士であれば、パーソナルスペースに安易に入ってしまうと威嚇されたり眼光鋭く睨まれたりする事がありますが、
異性間ではむしろ歓迎されます。自分の縄張りも恋の相手、異性に対しては
愛の空間へと形を変えるのです。だから好きな人や片思いの人にはいつもよりも一歩前進して近距離で
コミュニケーションをとるようにしましょう。
誰だって遠くから声をかけられるよりも、近距離で目と目がバッチリ合う距離で会話できる方がドキドキしますよね。
飲み会や仕事で事務的にでも話す機会がある時などは
気軽に近づけるので特にうまくいきやすい。
照れ屋な女の子、シャイボーイなどは尻込みして遠くから
好きな人を眺める事しかできないかもしれませんが、それでは恋愛は進展していきません。とにかく興味があるもの、
欲しいものがあるのなら近づいて欲しいと宣言すること。この単純な行動が成功の鍵です。マタイの言葉にもあります。
「求めなさい。そうすれば与えられる。」興味のない振りをして好きな人と両想いになり恋人が得られるほど世の中は甘くはありません。
しかし、きちんと相手の目を見て、近づいて声をかけてアプローチするなり愛の告白をすれば、友達や恋人になることは可能でしょう。
とにかくパーソナルスペースまで自分と相手の距離を近づける事、これが相手に自分を恋愛対象、異性として意識させるには大切なことです。